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赤いフクロウのショートストーリー

短い小説を書いています。

赤いフクロウのショートストーリーへようこそ

白い悪魔が飽きたようなので、また一人でやろうかな。





たまに奴が思い出したように小説を書くかもしれないが
気をつけよう。



夜空を見上げてごらん、星が綺麗だね。
でもね、僕は思うんだ。
ランキングボタンを押す君の指の方が
はるかに綺麗だよ。

宇宙人

        2




「シルバー、二人でスダコサンとヨッチャンイカを食べると倍旨いよな。」
シルバーとは宇宙人のアダナである。銀色のパツパツのタイツを着ているからだ。
「確かに旨いな、親分のおいしそうに食べてる笑顔を見ながら食べると10倍旨いぞ。」
シルバーは太郎のことを親分と呼ばされていた。
少年と宇宙人は毎日かくれんぼをしたり、民主党政権に対する熱い議論を交わしたりして遊んでいた。
そんなこんなで今日は日曜日である。
太郎は親と出かけるらしく今日は来ないらしい。
シルバーは当初の目的通り、地球人に恐怖を与えることにした。
シルバーがやってきたのは映画館であった。
今、大人も子供も泣けると評判の映画が上映されているのだ。
シルバーは映画を見ながらじっとそのときをうかがっていた。
そして映画は感動のラストシーンを迎えるそのときである。
「今だ~!ジャスト ナウ!」
プ~ブリブリブーボッカ~ン
強烈な臭いと音の屁がシルバーのオケツから放たれた。
「くっせ~!」「どこのスカンク野郎だ!」「ドリアンよ、きっとドリアンだわ!」
館内が一気に感動モードから大混乱に陥った。
感動のシーンでこんな恐ろしいテロが起こるとは、感動のシーンで屁をされるだけでこんなに怒りがわいてくるとは、そんな特上の恐怖と怒りが人々の心に刻まれたのだ。
「感動のシーンが台無しだ。」「しらけるぜ。」「もう帰ろうぜ。」「ドリアンよ、きっとドリアンだわ!」
観客達は不平不満を言いながらゾロゾロと映画館をでて帰っていく。
「ふはははは、地球人共に強烈なやつを喰らわせてやったわ、カ~ッカッカッカ。」
高笑いしながら映画館を出て行く観客達をみていると、出口の所に見慣れた人物がいた。
太郎である。
太郎は親と一緒に話題の映画を見に来ていたのだ。
太郎は怒りの表情で泣きながらこちらをにらみつけていた。
「お、親分・・・」
シルバーは本気で怒っている太郎の顔を見ると、何も声をかけることができなかった。
太郎は親に連れられて帰っていった。
それ以来、太郎はシルバーのもとに遊びに来なくなった・・・。




        続く
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テーマ:自作連載小説 - ジャンル:小説・文学

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